2013年12月28日土曜日

頭(on twitter @rahumj)

 私が彼とともに歩いていると,道端に私の生首が転がっていた.そこでようやく私は自分が罪ゆえに斬首され,「頭なし・顔なし」となっていたことに思い出した.

 私と彼がその生首を見つめ立ち止まっていると,彼はおもむろに,その生首の上に身をかがめ,それを丁寧に取り上げ,懐にしまいこんだ.

 そして彼は言った「あなたは頭を失った.それは新しい頭を得るためである.そしてあなたは既に,その新しい頭,その新しい顔を見た.だから私はあなたの手を取り,共に歩くのである.私には頭があり,顔がある.」

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